◆スペインギタ−週間コルムナ◆火曜日更新
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現代人は勉強に仕事に忙しいのです。限られた時間を有効に活かしてギタ−を上達するにはスペイン人ギタリストの真似をするのが一番。楽譜なし、教則本なし、基礎練習ゼロ−−−。 毎週このコラムを読めば貴方のギタ−人生が根底から覆されます。もし覆されない方がいらっしゃればグラナダにおいで下さい。私が自腹でスペイン名物脳みそフライをご馳走します。 |
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20 imaはpで弾く 17−02−2003(月) |
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アルペジオpamiを例に取り今までの総復習を実践してみましょう。 まず@右手だけでなく腕も背中も腰も総て力を抜いて全身を自然体に構えます。次にApで『弾く』のではなく『踏み込み』ます。ただし、先週の突っ張りが腕だけではダメな様にpだけの指弾きではなく、多少手首の回転を利かせて回転の勢いで『力を使わず』あくまで自然体を保ちながらpを踏み込んで下さい。そしてBpを踏み込んだ勢いのついでにimaを乗せます。これが『親指(p)をしっかり踏み込んでimaはオマケのアルぺジオ』の意味です(コルムナ17)。 つまりpami(強弱弱弱)。足で一歩踏み込んだ勢いに腕の突っ張りを乗せれば威力が増す様に、p(強)を踏み込んでamiはその勢い乗せるのです。『アクセントで指を騙す(同9)』をimの音階だけではなく、アルペジオ:トレモロにも適応しましょう。つまり、pを踏み込んだ勢い(アクセント)にamiを乗せて騙して気が付いたら弾き終わっていた状態にするのです。もし、pami(強強強強)なら『万年ローギア人生(同8)』です。燃費の悪いことは止めましょう。 とは言っても踏み込むとか指を騙すとかいずれも比喩表現で今一ピンと来ません。中々ことばでは表現しにくいのですが、来週から何とか具体的にしてみましょう。もう一度コルムナ8&9を読んで練習しておいて下さい。 |
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19 悪いのは貴方の指じゃない、頭だ! 10−03−2003(月) |
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例えばpim:pima:pami:pimamiのアルペジオやpamiのトレモロ(フラメンコはpiami)の上手い人を見れば『一体何をどうしたらあんなに粒が揃って速くて音も大きなimaになるんだろう』と感嘆します。『私はaの力が弱いから:どうもmが跳ね過ぎて:imだけなら何とかなるんだけどima3本になると何故か爪が引っ掛かって−−−』『いや、練習はやってるんですがね、imaが何年経っても一向に言う事聞いてくれないんですよね』と言う貴方−−−。 また『imaだけ』見てため息をついていますね。悪い癖です。貴方のimaに悪い癖がついているからimaが動かないのではなく、imaが動かないのはimaのせいだ、よし、imaの練習をしようと思い込んでいるその思い込みが悪い癖なのです。悪い癖は指ではなくまず頭に付くのです(悪い癖と病は気から。:これについてはまた別の機会に)。 今までの総復習でimaに動いてもらいましょう。まず@imaの基礎練習をすれば上手くなると思い込まない(コルムナ2&5)Aimaを動かすのではなくimaに弾いてもらう(同6)Bそのためにはimaをおだてる(同7)Cアクセントをつけて指を騙す(同8&9)D徹底的に力を抜く(同10)E自然体でpを踏みこむ(同15:16:17:18)とimaは自然に良くなる。 来週はこれら総てを教訓にして実際に指にアルペジオ、トレモロなど弾いてもらいましょう。 |
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18 突っ張りは麒麟児だ! 03−02−2003(月) |
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筆者の経験では親指(p)をしっかり踏み込んでやるとimaは自然に良くなって来ます。スポ−ツで一歩踏み込むと足腰が安定して業に威力が増す様に(コルムナ15)、親指をしっかり踏み込むと、それによってグラついていた右手がグラつからくなるからimaのグラつきもなくなって来るのです。実際にやってみましょう。まずギタ−は横に置いて下さい。 柱の前に自然体(同15)で立ちます。立つ位置はちょうど右手(か左手)が腕をまっすぐ伸ばして柱に届くところです。そして、体は直立不動で『腕だけ』で相撲の突っ張りをしてみて下さい。その手のひらの衝撃を覚えておいて、次は一歩下がったところで自然体を取って下さい。そして、今度は右足を一歩踏み込むと同時に右手で柱に突っ張りしてみます。どうですか?こちらの方が手にズンと来ますね。先程より腕力が増した訳ではありません。もはや手ではなく踏み込んで腰が入ったから業に威力が加わったのです。突っ張りが『腕だけ』ではない様に、ギタ−も『指だけ』ではないのです。 極論すればimaの多くの問題の根本原因はima自体ではなくこの右手のグラつきであり、それはpの踏み込みに拠ってかなり改善されると断言出来ます。今突っ張りしてみた通りです。もちろん、それだけで急に上手くなる訳でも何でもありませんが、今まで浮き足立っていたのが地に足がついた、と言う感触が得られます。これが右手の『肉体的基礎(コルムナ14)』の一つです。自然体で一歩踏み込んで業を出す、これが今までの総復習と言えます。来週からもっと具体的に。 |
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17 親指(p)一歩踏み込み前夜 27−01−2003(月) |
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ima
の土台であるima以外の『そこ』とは文字通り見ての通りimaの付け根以下の右手自体のことですよ。 試しにやってみましょう。まず比較的得意なアルペジオを弾いてみて下さい。まずまずの出来ですか?次に苦手なアルペジオを弾いてみましょう。やっぱり駄目ですか?では同じことをもう一回繰り返して下さい。ただし、今度は右手を見ながら二通り弾いてみて下さい。違いに気付きましたか?余りピンと来ませんか?それでは今度は右手のimaには一切目もくれずima以外の右手(指の付け根以下)、つまり『そこ』だけを良−く見ながらもう一度二通り弾いて比べて下さい。 良く弾けているアルペジオの時は右手全体が安定しており、駄目な時は右手全体が揺れているはずです。違いますか? アルペジオに限らず他のどんな右手の技巧の場合でも上手く弾けない時は右手(更には右腕)全体が上下或は左右に多かれ少なかれ揺れてimaの土台がグラついているからimaが浮足立ってコケるのです。少なくとも筆者の経験ではそうです。繰り返しますがima自体の問題ではなく『そこ』の土台の問題です。この右手の揺れ、グラつきをなくさない限りいくらimaだけの練習をしようがimaは決して上手くなりません。ゆっくりした曲ならいいでしょうが、それでも何かしらの不安定感がいつも右手にあります。そうじゃありませんか?当り前です。土台がグラグラしているのですから。 来週までに『親指(p)をしっかり踏み込んでimaはオマケのアルぺジオ』を心掛けて練習してみて下さい。 |
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16 一歩踏み込む前に 20−01―2003(月) |
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肩が凝ったら腰を矯正する(コルムナ4)。これは人生の総ての分野の問題の共通点です。肩が凝ったら肩だけ揉む様な勉強、仕事、スポ−ツ、楽器対策ではなく(大半の人はそうです)、肩が凝ったからこそ肩ではなく腰を矯正する様な勉強、仕事、スポ−ツ、楽器対策を構ずるならば、問題は根底から核心から改善されて行きます。読者の多くは学生か社会人でしょう。だったら尚更総てについてこの発想をすれば総てについて小手先の付け焼きではなく根本から対処出来ます。 ギタ−も同じです。この際『右手も左手も指に問題が起きれば原因はその指自体ではない』と頭から発想を変えましょう。では原因は何でしょう、何処にあるのでしょう。肩凝りの本当の原因が肩自体ではなく腰だとすれば、指に起こる様々な問題の本当の原因も肩に対する腰と同じです。土台がグラついているから上(指)もグラつくのです。 imaがグラつくのはima自体のせいではなくて、imaの土台がグラついているからimaもグラつくのです。どうですか、簡単な理屈でしょう?だからスケ−ル(ピカ−ド)、アルペジオ、トレモロ、ラスゲア−ドが何年経ってもグラついているのです。だからこそimaが上手くならない人は時間の無駄使いに終わりがちなima自体の基礎練習ではなく、何がimaの土台(基礎)なのか良く見極めて、そこをどっしり据えてやらなければima自体の多くの努力は徒労に終わります。 ima の土台とは何でしょう、何処でしょう?これは比喩的質問でも何でもありません。今すぐ各自自分の右手を見て下さい。ima 以外の『そこ』です。p(右手親指)を一歩踏み込めば『そこ』がグラつかない様になります。これはまた来週。 |
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15 一歩踏み込め! 13−01−2003(月) |
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どんなスポ−ツもまず力を抜いて柔道で言う『自然体』で臨むことが大切です。力んでいてはいくら外見の姿勢が教科書通りでも駄目です。そして、自然体で棒立ちの状態から手や足だけ出すのではなく、『一歩踏み込む』からこそパンチや突っ張りやバットやボ−ルに力が伝わります。『一歩踏み込む』ことにより小手先ではなく業に腰が入るからこそ業が効くのです。その上で更にジャストミ−トすれば(これはまた別の問題)、大した力は使わなくても威力のある業となります。 さあ、この話しとギタ−とp(右手の親指)と一体何の関係があるのでしょう。この答えは大変重要です。 たまには読者の皆さんも考えて下さい。来週までの課題です。 |
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14 ギタ−謹賀新年 06−01−2003(月) |
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今週のスペイン週間コルムナにも書きましたが、日本はATMがクレ−ンで丸ごと盗まれる様な末期ガン漫才社会になってしまいました。こう言うご時世だからこそ、金意外の価値観をスペインギタ−を通して求め様ではありませんか。 と言う何故ギタ−を弾くのかと言うモラル面も踏まえて、今年もしばらく『基礎』について書いて行きましょう。 さて、建築の世界では、ビルが一階増える毎に地面を何メ−トル掘り下げてコンクリ−トを何立方メ−トル流し込むと言う様な基礎工事についての規則が決まっていると聞いたことがあります。我々は建築家ではありませんからそんな細かい数字や計算は分かりません。しかし、基礎がしっかりしていなければ建物はグラついて用をなさない、上に建て上げる建築物自体の良し悪しではない、と言うことは分かります。 筆者自身の経験では教則本や教室の先生は基礎を度外視して指による建築物(アルペジオ、トレモロetc)だけ指導します。彼等は建築物のベテランなのですから、その指による建築物や装飾については大いに参考にしましょう。しかし、建築物自体を建築物の基礎と考えるのは愚かです。ギタ−を始めたほとんどの人がごく初期の段階で辞めて行く原因もここにあるのではないでしょうか。指に何の障害もない初心者に『私の指はギターに向いてない』と思わせてギタ−を諦めさせることほど罪なこともありません。 その指の本当の基礎を今年もしばらく見て行きましょう。『肉体的な基礎』『情緒的な基礎』の二面から考えましょう(コルムナ4)。まずは右手のimaをpで基礎工事します。これはまた来週。 |
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13 スポ−ツは足腰だ 30−12−2002(月) |
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星飛雄馬の親父星一徹が星雲高校野球部の監督の時、子供達にバットやグロ−ブやボ−ルの代わりにスコップやつるはしを持たせて土方まがいのことをさせ足腰を鍛えたと言う場面が『巨人の星』にありました。 どんなスポ−ツでも足腰が基礎です。足腰がしっかりしていてこそのバッティング、ピッチング、サ−ブ、スマッシュ、空手チョップ、パンチ、キック、突っ張り、上手投げ−−−なのです。手や足の業そのものではなく、腰が入っているからこそ突っ張りで押し出して寄り切りなのです。ところが観客はあのボクサ−は腕力がある、と腕にしか目が行きません。 同様にギタ−演奏会で観客が驚嘆するのは右手に限って言えばimaの奏でるスケ−ル(ピカ−ド)、アルペジオ、トレモロ、ラスゲア−ド(フラメンコギタ−の掻き鳴らし)と相場は決まっています。ギタ−を弾かない観客はそれでいいとしても、問題なのはギタ−を弾く方も右手の業はima だ、imaを鍛えようと思っていることです。 どんなスポ−ツでもまず足腰の安定だ、業はそれからだと指導しない監督やトレ−ナ−はいないでしょう。ところが、多くのギター教室の先生や教則本はいきなりimaの業に励め、これを鍛えよと教えます。ギタ−を単なる指のスポ−ツと見なせば、これは著しい基礎度外視です。 imaが今一の方、右手を見ながら今一のアルペジオなど弾いて見て下さい。やはり今一ですか? そしたら、もっと良く見ながら今一度弾いてみて下さい。ただし、見るのは言う事を聞いてくれないimaの各指ではなく、指以外の右手(更には右腕全体)をよ−く見て下さい。例え小刻みにでも右手或は右腕全体が上下や左右に揺れていませんか? だからimaの足腰がグラついてimaの業が利かないのです。来年はpでimaを改善することから始めましょう。 |
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12 imaはこれで良くなる! 23−12−2002(月) |
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ギタ−は人差し指(i)中指(m)薬指(a)で弾くと思っている人が多過ぎます。それはあたかもアルハンブラ宮殿は内部のアラベスク模様でもっていると言うのと同じ愚です(コルムナ3参照)。基礎工事がしっかりしていてこその装飾です。 人生どんな分野も『あ、凄いな、格好いいな』と思う時、それは基礎ではなく装飾の場合が多いのではないでしょうか。 ギタ−もそうです。imaで奏でるスケ−ル(ピカ−ド)、アルペジオ、トレモロはド派手な装飾なのです。これらが出来なくてimaで悩んでいる貴方。もっと指が長ければ、私は指が硬いから、もっと爪が分厚ければ、あのギタリストと同じ様な指なら弾けるのにと思っている貴方−−−。『またエラ−したから長嶋と同じグロ−ブにしよう』と同じです。 野球がバットやグロ−ブでないとすれば、ギタ−も指ではありません(これについては別の機会に)。しかし、強いて右手の指について言うとすれば、私の経験からすると親指(p)です。親指(p)が右手の基礎です。この親指(p)をしっかり打ち込んでやればimaは自然に良くなります。imaで悩んでいる貴方、悩み違いです。どうせならpで悩みましょう。 |
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11 右手の基礎 16−12−2002(月) |
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さて、これが通常のギタ−教則本なら『スケール』『アルペジオ』『トレモロ』、フラメンコギタ−なら『ラスゲア−ド』などの章に分けられ、各章内で更にウンザリする様な細かい練習の数々が箇条書きに列挙されているところです。 ところで、貴方は例えばアルペジオやトレモロでどの指に一番問題がありますか?多くの場合一番力のない薬指(a)でしょうか?どうしても中指(m)が跳ねてしまいますか?人差し指(i)の爪が引っかかってスム−ズに弾けないでしょうか? 確かに薬指は一番非力で言う事を聞いてくれません。だから基礎練習を反復して筋力を付けなければならないのでしょうか。この筋力体力モードに入ると迷宮入りです。例えば女性ギタリストとギタ−の下手な男性が腕相撲をすれば後者が勝ちますが腕前は前者です。もちろん健康でなくてはなりませんが、ギタ−は腕力ではないことはこの例から明らかです。 もう一度基本に帰りましょう。11月4日のコルムナ(5)で見た様に基礎とは『揺るぎなく据えてやれば他の個所も自然に良くなり、逆にこれがグラつけば他の個所も総てグラつく最重要部』です。来週は具体的にこれが右手の基礎だ。これを正せばアルペジオもトレモロもimaも自然に良くなるごく簡単な秘密について考えてみましょう。 |
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10 ギタ−と野球 09−12−2002(月) |
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野球に『一球入魂』なる格言があります。これを音楽に例えれば『一音入魂』となります。 そうだ。だからこそ一音一音おろそかにしないで丁寧に弾かねばならないと言う貴方、実はここに落とし穴があります。落ちる人もいますし、落ちない人もいます。筆者も含めて日本人はズボッと落ちてはまる人が多いと思います。 本人は『一音入魂』のつもりが『一音入力』になってしまっているのです。これでは万年ロ−ギア燃え尽き症候群です。 仕事も勉強もスポ−ツも演奏も何でも『一生懸命』やるべきです。ただし、『一生懸命(入魂)』は必ずしも『あくせく(入力)』と同意語ではありません。いやむしろ反意語です。これほど似て非なるものはありません。 感情を込めて、しかし、力を込めずにギタ−を弾いてみましょう。上手い人は皆無意識の内にこうなっています。貴方もこれを試みて何か得るところがあれば、自分の指であくせく弾こうロ−ギアモ−ドからの解放の兆しです。 |
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9 アクセントで指を騙す 02−12−2002(月) |
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@がロ−ギアモ−ドAがトップギア−モ−ドと例えられます(先週の続き)。 教則本も教室の先生も一音一音丁寧にと教えますが、哀れにも生徒は@に陥りがちです。それに比べてAは1234の1だけ、強弱弱弱の強だけ意識してあと3音は惰性に流し(乗せ)ますから楽なのです。これが指に弾いてもらうコツの一つです。つまり、そんなにギタ−を指で弾きたければ指で弾いて結構、ただし、1(強)だけ弾きなさい、234(弱弱弱)は1(強)の勢いに乗せてしまいなさいと言うことです。この『乗せる』が先々週の指を『おだてる:騙す』と言う意味です。 人生どんな分野でもベテランや熟練者程『乗っている人』です。チ−ムが波に乗る。調べに乗る。リズムに乗る。商売が軌道に乗る。調子に乗りやがってこの野郎−−−。おだてられて言わなくてもいい事まで言ってしまった訳です。 そして、車が惰力に乗ったのがトップギアなのです。理屈は皆同じです。もはやエンジンではなく惰力なのです。 楽器も全く同じです。貴方がロ−ギアで苦労して車を運転するのか、トップギアの惰力に便乗するのか。貴方が貴方の指で無駄な努力をして貴方のギタ−をあくせく弾くのか、貴方の指を騙して弾かせるのか、今こそ決断の時なのです。 ギタ−に限らず人生何をやっても今一の方、ロ−ギアに入ってませんか? さて、アクセントを付けて弾くだけが指の騙し方ではありません。順次ご紹介して行きましょう。 |
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8 万年ローギア人生 25−11−2002(月) |
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筆者の知り合いのヒターノ(ジプシー)にアホな奴がいまして、免許を持ってないのに中古車を買いました(スペインではよくある話し)。ところがすぐに奥さんが急病になり、買ったばかりのその中古車で救急病院に最初から最後までローギアでぶっ飛ばしました。可愛そうにエンジンは一晩でオーバーヒートの憂き目に会いました。 この逸話は楽器、スポーツ、勉強、ビジネスなど人生のあらゆる分野に共通する教訓です。ひたすら一途にこつこつ努力する人を『真面目で勤勉だ』と日本人は評価しがちですが、万年ローギアモードならいくら真面目でも燃え尽き症候群の過労死です。エンジンに一番負担がかかり燃費は最悪、何より一向に進まず、運転している本人も見ている周囲もハラハラどきどきでストレスが溜まる一方です。やはり運転も演奏もトップギアーで快適に行きたいではありませんか。 トップギアーとはもはやエンジン自ら苦労して車を引っ張るのではなく、惰力に車が乗っているのです。燃費も一番良くエンジンも一番楽で運転手も同乗者も快適です。話しを続ける前に次の音階を来週までに試してみて下さい。 (ド)レミファ(ソ)ラシド(ド)シラソ(ファ)ミレド 簡単なハ長調音階の往復(上昇下降)です。これを二通りで弾きます。 @一音一音『真面目に勤勉にバカ丁寧に』16音全部弾く A各4音の最初の音、つまりカッコで囲んだ音を強く弾いて残りの3音は無意識の内に惰性に流す。つまり、強弱弱弱。 一往復だけではなく何度も途切れなく繰り返します。ある程度の速度で弾くと違いが分かります。感想はまた来週。 |
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7 指に弾かせるコツ 18−11−2002(月) |
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聞いた話しではギタ−に限らず、クラシック音楽の世界にも基礎練習ゼロでいきなり曲を弾いてしまうプロはいるそうです。何故この様なことが可能なのでしょうか。 才能があるから。確かにそうでしょうが、その一言で片付けてしまっては我々その他大勢の才能豊かでない人間には夢も希望もなくなります。筆者なりに答えを言えば、才能豊かな人は無意識の内にギターを指に弾いてもらうことを知っているからです。それでは、この指に弾かせるコツとは何でしょう。 人生いい意味で人を巧く利用することは大切です。言い換えればその気にさせておだてて乗せてしまうと言うことです。皆さんはおだてられてやってはいけないことをしでかしたことはありませんか。 『ブタもおだてりゃ木に登る』と言う歌がヤッタ−マンにありました(筆者はレコ−ドを持っています:オタスケマンもゼンダマンも実家にあります)。指をおだててギタ−を弾かせりゃいいんです。どんなに練習しても思った様に動いてくれない指はおだてる以外にはないのです。これを私の師匠のマヌエル・カ−ノ先生は『指を騙す』と呼んでいました。 自分の指で四苦八苦するか、自分の指を騙してギタ−を弾かせるかのどちらかです。 来週は指の騙し方をお話ししましょう。指を騙すことも基礎の内です |
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6 ギタ−は誰が弾くのか 11−11−2002(月) |
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筆者はいつも初レッスンの人にこう尋ねます。『あのね、私がス−パ−に行って私が食材を買って私が料理を作って食べるのと、据え膳上げ膳どっちが楽?』。当然後者です。『それじゃあ、私が私の楽譜を見ながら私のこのギタ−を私のこの指で弾くのと、私の指にギタ−を弾いてもらうのどっちが楽?』。何でも人にやらせた方が楽に決まっています。 音楽的表現力など情緒的な面はともかく、ことギタ−を指で肉体的に弾くことに関しての目的は『指に弾いてもらえる様になること』であり、決して私が私の教則本に書いてある基礎練習を反復して鍛えた私の指で私のギタ−を弾ける様になることではないのです。何故かと言えばフラメンコを見に行くと−−−。 まずギタリストの指を見て下さい。右手も左手もこれが人間業かと思う位のテクニックです。次にそのギタリストの顔を見て下さい。全く何の心配も不安もなく指を見てさえいません。指が『勝手に』指板を駆け巡って弦を奏でています。 さすがはプロと思う処ですが、肝心なのは『あそこまでなるには一体一日何時間練習するんだろう。よし、私も』と日本人の常識で決め付けないことです。何の疑いもなくこう考えてしまうのは日本人の几帳面過ぎる国民性が故の落とし穴です。先週のことばを借りれば負け戦にも繋がりかねない思い込みです。また背理法で行きましょう。 筆者の知り合いのフラメンコギタリストの家にはギタ−がありません。仕事場(タブラオ)に置きっぱなしです。毎日練習時間ゼロでヨ−ロッパツア−をこなすプロなのです。基礎練習もゼロどころか基礎練習と言う概念すらないのです。 |
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5 思い込んだら負け戦 04−11−2002(月) |
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辞書に『基礎』の意味がどう書いてあるか知りませんが、先週の肩凝りと腰の関係から考えると『揺るぎなく据えてやれば他の個所も自然に良くなり、逆にこれがグラつけば他の個所も総てグラつく最重要部』と定義出来ます。 指がグラついてさっぱりギタ−が巧くならない、この指が悪いと思い込んでいる貴方、人生思い込むとグラつきます。『思い込んだら試練の道を行くが男のど根性−−−』と言うのは有名な『巨人の星』の主題歌ですが、『日本は神の国だ。必ず勝つ!』と思い込んで戦争に負けました。思い込みは星飛雄馬並みでも、思い込む対象を間違えると負け戦です。 ギタ−が負け戦の貴方、努力は認めますが、日本は神の国でもなくギタ−の基礎は指自体ではないのです。 来週から指以外の一体何がギターの基礎なのか、ことばを変えれば思い込むのは指ではなくこれだ、そうすれば指は自然に良くなる言わば本当の基礎についていよいよ具体的に述べて行きます。 |
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4 肩が凝ったら−−− 28−10−2002(月) |
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さて、貴方は肩が凝ったらどうしますか。肩を叩くか、肩にサロンパスを貼るかでしょう。ところが、もう少し知っている人は肩が凝ったからこそ腰の運動をします。腰は文字通り体の要(基礎)と書きます。腰が悪ければ膝も痛くなり、歯が浮き、視力は落ち、肩まで凝って来ます。逆に腰を矯正してやれば体の各所は自然に良くなって来ます。 つまり、人は人生何か問題が起こればその問題個所だけに着目してそこを何とか訂正修正改良しようとしますが、多くの場合原因は全く思いがけない所にある場合が多いのです。それは勉強、スポ−ツ、楽器、人間関係、ビジネス、人生どんな分野でも同じ事でしょう。基礎(原因)を正さなければ様々な問題や症状が起こるのはむしろ自然です。 ギタ−も同じです。ギタ−は指で弾くから指に問題が起こる。指を何とかしよう。もっと指が長かったら届くのに。いい音が出ない、もっと爪の形やタッチを研究しよう。よし、しっかり基礎練習をして指を鍛えよう、となります。 指しか見ていません。人生小手先の業が利かないとしたら小手先よりもっと先の指先の業がもっと利かないのは当り前です。まず指しか見ていないこと、指だけに拘っていることが基礎を度外視している良い証拠です。 それでは肩が凝ったら腰(体の基礎)だとすれば、指に問題が起こったら指以外の一体何がギタ−の基礎でしょうか。 もうしばらくこの『ギタ−の基礎』について『肉体的な基礎』『情緒的な基礎』の二面から、ある時は単独に、ある時は両者を交えながら続けて一緒に考えて行きましょう。 |
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3 ギタ−の基礎とは何か 21−10−2002(月) |
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私は高校2年の世界史の教科書に載っていたアルハンブラ宮殿に憧れました。14年後まさかそこで10年間働くことになるとは夢にも思いませんでしたが、実際訪れてみると想像以上に大きな城で、その割りに内部は繊細なアラベスク模様で飾り尽くされ、期待に違わぬ遺跡でした。一度行った方、これから行く方も同じ様に驚嘆することでしょう。 ちなみにF.タレガが宮殿の庭の水音をトレモロで表現したのが名曲『アルハンブラの想い出』です。 ところで、建築家ならともかく、一体誰がアルハンブラ宮殿を訪れて『何百年も前にこんな大建築を、しかもこんな丘の上に。さぞかし基礎工事もしっかりしているんだろうな』と思うでしょうか。しかし、土台がぐらついていれば上に何も建て上げれないのは積木遊びの幼児でも分かる理屈です。 目にも留らぬスケ−ル、アルペジオ、嵐の様なラスゲア−ド−−−。みんな装飾なのです。装飾に目を奪われて基礎工事など全く顧ない人が殆どなのは建物もギタ−も同じです。見物客ならそれでいいとしても弾く側がこれでは困ります。 装飾は最後の仕上げです。決して装飾の反復練習が基礎ではありません。それでは基礎とは何でしょう。 |
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2 ギタ−は基礎が大事 14−10−2002(月) |
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ギタ−に限らず数学も建物も何でも基礎が大事です。ビギナーがいきなり『禁じられた遊び』を弾くのは九九もたどたどしいのに一次方程式に挑戦する様なものです。基礎がグラついていれば上に何も築き上げられないのも道理です。 ところが問題はギタ−に限らず日本人が何らかの楽器をやる場合、基礎とは何の疑いもなく基礎練習(音階:アルペジオなど)だと思い込んでいることにあります。何故なら教則本にそう書いてあり、教室や先生もそう教えるからです。 何のために?指を鍛えるため、だと思ってのことなのでしょう---ね?基礎練習で指を鍛えて良く動く様にしてから曲を弾くとより効果があると思っているのでしょう---か?効果があった人はそれでいいでしょうが---。 昔高校の数学で習った背理法に拠ると例外を一つ挙げれば良い訳だ。とすれば楽譜も読めず基礎練習ゼロ、教則本が何かさえ知らないスペイン人フラメンコギタリストがわんさかいると言う事実だけで立派に背理法が成立します。 基礎練習は結構ですが、必ずしも基礎練習自体が決して基礎そのものではないことが今ここに証明された訳です。 それでは基礎とは何でしょう。来週から常識を逆撫でしながら色々な角度から見て行きましょう。 |
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1 記念すべき第一回 07−10−2002(月) |
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ギタ−について毎週コラムを書くのがかなり大変な作業であることは容易に想像が付く。テ−マが決まればまだ何とかなりそうだが、毎週書く程のテ−マが見当たらない。つまり、ネタ切れが一番心配である−−−が、『継続は力なり』。とにかく毎週何か書いてみることにしよう。日本のギタ−愛好者の皆さん、ジャンルを問わずお付き合い下さい。 その基本精神は『教則本をぶっ飛ばせ』である。眠くなる様な音階や基礎練習を散々やらされた挙句さっぱり上手くならない貴方、いっしょに憂さ晴らしをしましょう。来週から楽しみにしておいて下さいね。 第一回目の今週は或るヨ−ロッパの諺を紹介するだけにしておきましょう。 『ドイツ人は走る前に考える。イギリス人は走りながら考える。スペイン人は走ってから考える。』 ギタ−も細かいこと(楽譜:運指etc)は気にしないでまずは弾きゃあいいんですよ |
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