グラナダ在住日本人による観光案内所(アルハンブラ宮殿・白い村・洞窟フラメンコ)

スペイン グラナダ 日本語情報センター

グラナダ×日本

グラナダとは

Dale limosna, mujer,que no hay en la vida nada
como la pena de ser
ciego en Granada
(Francisco de Icaza-Poeta Mexicano).

その人に施しを
この世の中で
グラナダで盲目でいることほど
残念なことはないのだから
(フランシスコ・イカサ)

これはメキシコ人の詩人フランシスコ・イカサがグラナダ旅行中に盲目の乞食に施しを求められたことについて彼の夫人に詠んだ有名な 詩で、グラナダの美しさがとてもよくわかります。現にグラナダに 暮らす者として、その美しさや魅力を日々実感し続けています。またグラナダ市役所が毎時間鳴らす鐘の音楽もかの有名な「グラナダ」という曲のメロディーになっていて、人々の地元愛を感じる瞬間です。

グラナダとはどういう町でしょうか。

グラナダ県はスペイン南部アンダルシア自治州に属します。地元民グラナイーノスが自慢するようにイベリア半島一高いシエラネバダ山脈(スキー場)をすぐ近くに所有しながら、1時間で地中海の海岸沿いの風光明媚な村々に行って日光浴も楽しめる1都市で2度おいしい所です。人口は23万強ですが、それに加え毎年多くの海外留学生が訪れています。

良くも悪くもアルハンブラが前面に出すぎて、それ以外に全く何もないように思われがちですが、町の見所や散歩するにはアンダルシアで一番美しく、魅力的な都市ではないかと思います。

その歴史は古く紀元前8世紀のイベリア人の時代のイリベリスまでさかのぼりますが、「グラナダ」の語源となるのはイベリア半島におけるイスラム教徒支配の領土「アル・アンダルス」統治時代に住んだユダヤ人居住区「ガルナタ・アル・ヤフド(グラナダのユダヤ人)」がなまったものと言われています。スペイン語でグラナダはザクロの意味なのですが、グラナダにいっぱいあるザクロを植えたのもこのユダヤ人たち。町のシンボルとしても色んな場所でザクロをみかけるでしょう。グラナダのイスラム統治時代やレコンキスタは有名ですが、ここグラナダに3つの宗教が混在したこと、特にユダヤ人に関しては日本ではあまり知られていませんが、アルハンブラの麓のレアレホ地区は旧ユダヤ人居住区でした。

グラナダで歴史上、最も有名な時期といえばやはり、アルハンブラ宮殿が建てられたナスル朝からイサベルとフェルナンド、カトリック両王によるレコンキスタ、そしてコロンブスへの新大陸発見の為にグラナダ近郊の村、サンタフェで調印したこの時期でしょう。社会の教科書で必ず触れられるこれらの出来事が、今から500年以上前にここグラナダで起こったということを象徴するモニュメントがいっぱい残っています。

グラナダは一つの町にアルハンブラ宮殿と昔のムスリム居住区アルバイシン地区という2つのユネスコの世界遺産を有する町でもあります。 アルハンブラ宮殿やアルバイシン地区に散らばったイスラム統治時代の建物やリトル・モロッコとも言える手テリア通り(アラブ風喫茶店が集まる通り)、カトリック両王が建設を命じたカテドラルや王室礼拝堂、その他多くのムデハル様式(昔のメスキータをベースにしたキリスト教の建物)の教会、そして19世紀ロマン主義時代の建物や高台にある数々の展望台、そしてサクロモンテ地区に数多くある洞窟内で踊られるフラメンコなど数え上げればきりがありません。

グラナダのいいところは町のすぐそばに自然がいっぱいあるところ。アルハンブラの森やヘニル川にダウロ川、サンミゲル・アルト展望台のすぐそばには山に掘られた洞窟住居もいっぱい。具体的に建物だけを目指して歩かなくても、散策やアラブ風喫茶店でお茶をしたり、テラス席でタパスを堪能するだけでも十分楽しいのがグラナダのいいところです。

日本は世界でスペインに次いでフラメンコダンサーが多い国で、日本のダンサーはこちらでもかなりの評判です。洞窟フラメンコはスペインでもかなり珍しく、グラナダ以外で見られるところはほぼないので、ヒターノ(ジプシー)感あふれるグラナダのフラメンコをぜひ楽しんでいってもらえたら、と思います。

そして忘れてはいけないのが、グラナダのタパス文化。 1ドリンク(コーヒーやお茶はカウントされません)頼むとタパと呼ばれる小皿料理が何か1品付いて来ます。大きなお皿の店もあれば小さなパンに何かがのってるお店、店それぞれですが他所の土地ではほぼ見かけないちょっとお得なグラナダ特有のバル文化です。レストランでは体験できない独特の空気を地元民グラナイーノスに混ざって、賑やかな、度が過ぎるとやかましさにも思えますが、いかにもアンダルシアらしいこの空間を大いに楽しんで行ってください。

それでは楽しい旅を!!

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