正しいギタ−選択のために

ギタ−の材質とサイズ

 

読者の目の前に米、酢、魚、タクアン、胡瓜、干ぴょう、海苔が並べられて、これが寿司ですと言われたらギョッとしませんか? 仮にそれらが新鮮な極上のネタだとしても調理される前なのですから、それは寿司の食材の箇条書き説明になってはいても、それを巧みに調理して最高の寿司になるかどうかは全く別次元の問題なのです。

近年スペインのみならず、ヨ−ロッパ各国には華僑経営の日本料理屋が目立ちます。新鮮な魚に日本のしょう油やわさびやタクアンを使ってはいますが、何より酢加減が滅茶苦茶で、とても寿司の味がしません。最高のネタを使ってはいてもです。ギタ−にも同様のことは起こり得ます。

ギタ−各部分の材質説明自も食材一覧表みたいなもので、これらの良いネタを揃えることと、それを美味しい寿司やギタ−に仕上げることはある意味全く無関係だとさえ言えます。寿司を食べる人は炊飯する前のコシヒカリの米粒を食べるのではなく、料理としての寿司を食べるのでしょう。同様に、次に列挙する各部分の木材自体の優劣や原価ではなく、その木故に出来上がったギタ−、そして、特にスペインギタ−の音色の観点から以下お読み下さい。

表面板

手工ギタ−の場合、ドイツ松スペイン語 abeto alemán:英語 german spruce)とカナダ杉通称::スペイン語cedro:英語 cedar)が主流。前者の方が良質と言う職人が多く、現に原価も随分違いますが、ベルナベやフレタなどカナダ杉を使う世界的名工もいますので、製作家との相性や得手不得手もあり、一概にどちらがより良いとは言えない面があります。

一概に言われていることは表面板が杉のギタ−は最初から鳴り、松のギタ−は最初は鳴らないが、弾き込むほどに音量音質を増して来ることでしょうか。それ故、やはり表面板はドイツ松の方が高級ギタ−だとも一概に信じられている様です。しかし、私の師匠故マヌエル・カ−ノ先生の息子ホセ・マヌエル・カ−ノが現在コンサ−トに使用している先生の遺品2本は表面板がそれぞれドイツ松と杉で、両方共凄い音量に音質です。一概には言えません。また、ギタ−コレクタ−としても有名だった晩年のマヌエル・カ−ノ先生は表面板杉のギタ−を結構購入していました。『わしには時間がない』からだそうです。こう言う選択理由もありだと言うことです。いずれにせよ音の即効性で杉、将来性で松と一概に言ってもいいでしょう。

もっとも、以上は手工ギタ−の場合で、量産ギタ−普及モデルに高価なドイツ松は使われず(一部高級モデルを除く)、もっと安価な松材杉材が使用されます。ですから、量産ギタ−レオ−ナでは20万円以下のギタ−)の場合、この表面板松杉の区別はあまり気にせず、好みの音色で選べば宜しいでしょう。

 

側面板裏板

使用木材は何故か現在ではクラシックギタ−ではハカランダかロ−ズ、フラメンコギタ−は糸杉(シプレス)との暗黙の了解があるかの如く、世界のギタ−市場を見てもこれら三つが主流の様です()。

実はスペインでは一昔前までありとあらゆる種類の木材でギタ−が作られていました。レオ−ナは振興会として既成概念に捕らわれることなく、今後様々な材質のスペインギタ−を復活紹介して行きます(〜)。

『このギタ−は何の木のギタ−か』と言う時にはこの側面板&裏板に使用されている木材を指します。例えば表面板がドイツ松で側面板&裏板がロ−ズのギタ−であれば、それはドイツ松のギタ−ではなく、ロ−ズのギタ−だと言うことです。以下列挙します。

ハカランダ(別名中南米ロ−ズ:スペイン語palosanto de Río:英語brasilian rosewood)

おそらく世界で一番良く響くこの木はスペイン語でpalosanto聖木)と呼ばれ、様々な高級木製楽器に使われます。ブラジル・アマゾン河支流ハカランダ河流域に生息するためこう呼ばれますが(Ríoとは河&川:つまりスペイン語訳はハカランダ河の聖木の意)、伐採し過ぎのため現在国際協定で輸出入全面禁止となっており、近い将来この木のギタ−の欠如は必至です。クラシックギタ−、フラメンコギタ−に使用。

なお、近年日本やスペインだけではなく世界中のギタ−業界ではこのハカランダと言う名称が消え、代わりに中南米ロ−ズと記述される様になりました。早い話が、で述べる様に広い意味で中南米のロ−ズウッドの一種には違いないご禁制のハカランダをこう呼ぶことによって当局との摩擦を避けている訳です。

名工ベルンド・マルティンの最高級手工品を普通サイズ弦長650mmタレガモデル弦長640mmでスペインから直送します。

ロ−ズウッド(通称ロ−ズ:スペイン語palosanto de India:英語indian rosewood)

同じくpalosantoですが、こちらはインド産。つまり、インド産ロ−ズウッドがロ−ズ、ブラジル産ロ−ズウッドがハカランダ(中南米ロ−ズ)です。同じ科の木ですが、木目や木質が少し違います。音量音質実力を比較すれば10ハカランダ):9(ロ−ズ)位でしょうか。クラシックギタ−フラメンコギタ−に使用。

ただし、上の表面板の項で述べた如く素材としては『ドイツ松>カナダ杉』でも製作家によってギタ−の出来が逆転する様に、『ハカランダ<ロ−ズ』と側面板&裏板においてもギタ−の楽器としての出来映えの逆転現象は大いにあり得ます。例えば私が今まで弾いた総てのクラシックギタ−で最高だと思ったのはフレタ作の側面板&裏板がロ−ズで表面板がカナダ杉。先輩の吉川二郎氏がコンサ−トや録音に使用する愛器はアントニオ・デ・ト−レスのひ孫作で側面板&裏板がロ−ズで表面板がドイツ松。そして、スペイン人フラメンコギタリスト、ラファエル・リケ−ニ氏がステ−ジで使っていたギタ−を以前見せてもらいましたが、これも側面板&裏板がロ−ズで表面板がドイツ松でした。

今日ハカランダ(中南米ロ−ズ)の高騰を利用して却って付加価値を付けて高く売ろうとする傾向が見られます。安易にハカランダ(中南米ロ−ズ)の名前だけで判断したり宣伝文句に踊らされないで、ロ−ズでもプロを納得させるこの3例の如く、ハカランダを凌ぐギタ−は大いにあり得ますので、捜してみる価値はあります。名より実を取ることを心がけて下さい。

レオ−ナでは若き名工フランシスコ・アルバ氏のクラシックギタ−フラメンコギタ−いずれも側面板&裏板がロ−ズ&表面板がドイツ松)をお奨めします。とんでもない音量と音質で既にその辺のハカランダ(中南米ローズ)のギタ−を完全に凌いでいます。お試し下さい。

最高のネタで素人が握った寿司より、必ずしも高価ではないネタで寿司職人の握った寿司の方が美味いことにも例えられます。使用木材(ネタ)の良し悪しよりギタ−(料理)の出来映え(味&音色)で評価することを心がけて下さい。名工のハカランダのギタ−にもハズレはあります。もちろん、これはハカランダとロ−ズだけではなく、総ての木材において言えることです。そして、それを実践して見せたのが近代スペインギタ−の開祖アントニオ・デ・ト−レスです。

糸杉(シプレス:スペイン語ciprés:英語cypress)

ハカランダ(中南米ロ−ズ)やロ−ズが大砲とすれば、ヨ−ロッパ、中近東に多いこの糸杉はマシンガンに例えられます。カラッとした芯のある太い音でフラメンコギタ−の定番木材です。

日本ではシ−プレスと長母音で表記されている様ですが、実際は短母音でレにアクセントを置いて、シプが正しい発音です。私はスペイン学科出身ですので、スペインギタ−だけではなくスペインギタ−にまつわるスペイン語にも拘ります。

なお、糸杉材ではフラメンコギタ−しか作ってはいけないとの規則はありません。事実ベルンド・マルティン氏はヨ−ロッパの顧客向けに製作しています。近々糸杉のクラシックギタ−も発表する予定です。

かえで虎目かえで(スペイン語arce:英語maple)

何世紀も前からバイオリン、チェロの本体に使われるこの木材で何故ギタ−が作られないのか不思議な位です。若き名工ビクトル・ディアスが波状の美しい虎目かえでで仕上げた渾身のクラシックギタ−をお届けします。ハカランダのギタ−にも劣らない音量音質です。低価格モデルも用意しています。クラシックギタ−、フラメンコギタ−に使用。

くるみ(スペイン語nogal:英語walnut)          

ヨ−ロッパではリュ−トなど古楽器製作に使われて来たくるみは合板が存在しなかった頃のスペインの大衆ギタ−の素材として盛んに用いられました。20世紀最高のクラシックギタリスト、スペインのアンドレス・セゴビアは修行時代ギタ−がなくてグラナダのサクロモンテの丘のジプシ−に借りたくるみギタ−で練習していたそうです

くるみギタ−はスペイン独特のギタ−です。しかも、安い合板の台頭で使われなくなっている現在、スペイン国内でさえ希少価値のあるギタ−なのです。クラシックギタ−フラメンコギタ−に使用。

それ故レオ−ナはくるみギタ−の復活と日本への普及に力を注ぎます。まずはお手頃な量産くるみギタ−をお試し下さい。そして、アンドレス・セゴビアのグラナダ市での常宿ホテル・アルハンブラ・パレスの一室でこの話を直接聞いたフアン・ロマン・パディ−ジャの晩年の力作、くるみクラシックギタ−を日本までお届けします。

アフリカ糸杉(スペイン語cipres africano:英語?)

フラメンコギタ−木材の定番、いわゆるのスペイン産糸杉(シプレス)ではなく、その木質の似通っているが故にスペインの大工の世界で通称アフリカ糸杉と呼ばれる木材。幼少期より大工の父と共にありとあらゆる木材に親しんで来たフランシスコ・サンチェス氏は、これでギタ−が作れないはずがないとの確信の元、世界初のアフリカ糸杉フラメンコギタ−の製作に着手しました。従来の糸杉とはまた違った乾いた軽快な音質でフラメンコギタ−に新境地を開きます。

なお、フランシスコ・サンチェス氏は私と同年で、レオ−ナの良き理解者でもあります。

アベバイ(スペイン語abebay:英語?)    

マホガニ科のアフリカ産木材。同じくフランシスコ・サンチェス氏が乾いた音色のクラシックギタ−を目指して製作しています。清涼感と言う新しいクラシックギタ−の概念に挑戦する一振りです。

モンゴイスペイン語mongoy:英語  

アフリカ産の木材。スペインでは通常家具作りに使われますが、私はフアン・ロマン・パディ−ジャ氏()の極上の一本を所有しています。少なくともこの一本に関してはハカランダのギタ−と遜色ありません。

氏によれば、一昔前は盛んにこのモンゴイでギタ−が作られたそうです。是非とも近い将来このモンゴイ材のクラシックギタ−を日本に紹介したいと願っています。

以上硬くて十分乾いた木材なら何でも楽器製作は可能だと言うことです。そして、一昔前までスペインでは実際これらの木()でギタ−が作られて来ました。それが現在商業主義の影響で使用木材がに集中してしまっているのです。レオ−ナでは今後も様々な材質のスペインギタ−を復活発掘して日本に紹介して行きます。

サペリ(スペイン語sapelly:英語sapele)

スペインにおける合板ギタ−の定番木材。レオ−ナでは最も安いモデルA4A4Fに使用しています。

     その他一昔前はマホガニプラタナスなど何でもギタ−を作ったそうです。

     ハカランダ、ロ−ズは横綱の貫禄。糸杉はスペインの乾いた風。軽さに味のあるくるみ・・・。あれがこれに勝ると言うのではなく、それぞれ違った音色なのです。

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以上表面板と側面板裏板の木材を見て来ましたが、例えば、ボディ−は全く同じでも表面板が松か杉かで音質は違って来ます。また、側面板も薄めなら乾いた音、厚めなら重厚な音のギタ−になるはずですが、故マヌエル・カ−ノ先生の愛器エンリケ・コントレラスのボディ−はクラシックギタ−の如く分厚くフラメンコギタ−独特の乾いた音色で、以前私がコレクションのためにフアン・ロマン・パディ−ジャ氏に作ってもらったロ−ズの極薄ギタ−はかなり甘い音質です。この様に出来上がってみればセオリ−通りの音色ではないことも多々あります。

故に単に木材やサイズだけでギタ−の出来を論ずることは軽率でさえあり得ます。冒頭に述べた様に、料理は食材の良し悪しではなく出来上がった料理で、同様にギタ−は使用木材の一般論ではなく、最後は目の前のギタ−の音色で判断して下さい。

 

指板

手工ギタ−はまず黒檀(こくたん)だと思って宜しいでしょう。おそらく世界で一番重いこの木は何と水に沈みます。私も指板が黒檀のギタ−と他の安い木材のギタ−を弾き比べてみましたが、どうやら指板は比重の重い木の方が音も引き締まる感じがします。つまり、黒檀が最適であると言えます。

スペインギタ−の場合、それ以外では上でご紹介したインド産ロ−ズウッド(通称ロ−ズ)が比較的安い量産ギタ−の指板に使われます。また、ロ−ズを真っ黒に染色した指板を使う量産工場もあります。

一昔前はその他色々な木材が指板に使われたそうです。

 

ネック

単に杉と表記されることが多い様ですが、オンドゥ−ラス(ホンジュラス)など中米産の杉のことで、もちろん、表面板に使われるカナダ産の杉とは全く別の杉です。安いモデルには更に安価なアフリカマホガニ(スペイン語:samanguila)なども使われています。

上ので引用したフレタは一音一音が濃密で、今まで私が弾いた最高のクラシックギタ−でしたが、ネックは反っていました!? また、私は数十年前の古いスペイン製量産ギタ−を持っていますが、相当安い大衆ギタ−だったと見え、表面板内部には力木さえなく、ネックも指板も訳の分からない安い木が使用してありますが、ネックは反っておらず、指板も21世紀の今に至るまで真っ直ぐです。従って、高価な木材を使用した名工の名器だから曲がらないとも限りません。決して一概には言えません。

 

サウンドホールのモザイク

これは正確には材質ではなく装飾ですが、まずモザイクとは元来十戒で有名なモ−セの英語の形容詞モザイック(mosaic)なのです。つまり、モ−セの様なと訳せます。そして、実はモ−セは十戒以外にもこと細かい様々な戒めを残しました。そこで、このモザイク(スペイン語:mosaico&モサイコ)にはモーセの戒めの如く細かい、厚かましいと言う意味さえあります。そこで読者も良くご自分のギタ−のサウンドホ−ルの模様を見て下さい。実は非常に細かい木の粒の寄せ集め、寄せ木細工であることが分かります。手工ギタ−のモザイクは手作りですが、量産ギタ−は出来合いのモザイクのワッカをはめるだけです。

もっとも、サウンドホ−ルの装飾はモザイクでなければならない規則はありません。貝や軽金属を埋め込んだ手の込んだものもあります。製作家によって独自に工夫する余地はあるでしょう。今日日本に輸入されている高級手工ギタ−高級手工ギタ−と称されているものの中には出来合いのワッカをはめ込んだだけのものがかなりの数に上ることは残念なことです。手工なら最後まで手工であるべきです。

 

 

 

ハカランダ(中南米ロ−ズ)信仰の功罪

特に日本のクラシックギタ−界にはハカランダ至上主義なるものが存在し、他の木材はハカランダの引き立て役に甘んじるのがその使命の如くさえ感じられます。また、これは楽器店がハカランダのギタ−を高く売るために築き上げて来た、必ずしも常に楽器としての現実と価格が一致するとは限らない商業的イメ−ジだとも言えます(が、確かにハカランダのギタ−の仕入れ値が一番高いので市価も一番高くなります)。

実際、現在国際協定で伐採禁止のハカランダ材が原価も一番高く、音量音質共に郡を抜いているのですが、それはあくまで素材としての客観的な評価であり、完成したギタ−においては必ずしもこの原則通りとは限りません。冒頭で述べた食材料理の関係と同じです。

或いは『破壊力抜群のヘビ−級だけがボクシングだ』と盲目的に言い張る様なものです。

確かに世界ヘビ−級チャンピオンの方が世界ライト級チャンピオンよりパンチ力、ファイトマネ−、視聴率は上ですが、ファイトマネ−、視聴率、そして、観客動員力もボクサ−としての評価も世界ライト級チャンピオンの方が世界ヘビ−級20位に遥かに勝ります。確かに単にパンチ力測定器を叩くだけなら世界ヘビ−級20位の方が世界ライト級チャンピオンより遥かに高い数値を記録します。確かにパンチ力と言う素材だけならライト級よりヘビ−級ですが、誰がどう見ても世界ライト級チャンピオンの方が世界ヘビ−級20位より確かに遥かに優れた視聴率もゼニも取れるボクサ−なのです。

同様に破壊力なら大砲ですが、機動性ならマシンガンです。スタミナなら肉うどんですが、ざるそばは清涼感で勝負します。それぞれにそれぞれの許容量に応じた良さがあるのです。それはボクシングの様々な階級にはそれぞれの醍醐味があり、誰のパンチが一番強いかではなくボクサ−としての総合評価が問われる様に、上に紹介した様々な木材のギタ−もまたどれが一番良いギタ−かと言う問題ではなく、それぞれの良さがあり、好みの問題だと言うことです。ただ、素材の良さとしては私もハカランダが最高だと言うことに全く異論はありません。

もっとも、私の経験では名工のハカランダのギタ−にも、パンチ力はあってもパンチに切れと華がない客の呼べない世界ヘビ−級20位みたいなハズレはあります。単にパンチ力かボクサ−としての総合評価か。同様にハカランダのギタ−に使ってあるハカランダと言う素材の価値か、そのハカランダのギタ−の音色か。聞き流すと同じ様に響くかも知れませんが、両者は全く別次元の問題であることに気付いて下さい。これは他の木材とそのギタ−についても同様に言えることです。

ハカランダ信仰はいつもご利益があるとは限りません。他の木材のギタ−でもハカランダ製ギタ−に勝るギタ−はたくさんあります。ハカランダ以外のギタ−にも関心を持ってみて下さい。そうすればハカランダの良さがもっと分かって来るはずです。

ハカランダ(中南米ロ−ズ)以外の勧め

女性のハンドバッグとギタ−は多い方が楽しいものです。弾き慣れた曲も音色の違ったギタ−で弾けば新境地が見出せ、演奏にも幅が出て来ます。今日はベンツで高速道路をぶっ飛ばし、明日はベンツの似合わない脇道をファミリ−ワゴンで走る様なものです。

また、複数のギタ−を弾くことによって段々と違いが分かる耳が養われます。

レオ−ナではハカランダ(中南米ロ−ズ)以外にもスペイン独特の木材のギタ−を順次紹介して行く予定です。初心者の方に、そして、気軽に弾ける2台目、3台目としても是非お勧めします。

なお、以上は単に宣伝文句ではなく、総て私の個人的な経験に基づいてのことです。それが証拠に以下私が今まで収集した様々な木材のスペインギタ−を列挙してみます。

ハカランダ ロ−ズ シプレス(糸杉)  赤糸杉 くるみ カラコリ−ジョ サビ−ナ かえで(無地)  虎目かえで マホガニ にせマホガニ ゼブラ材 プラタナス モンゴイ 樫の木 など40本以上 次はサンゴ材チェリ−の木の予定です。

師匠故マヌエル・カ−ノ先生のギタ−収集病が移ったものです。先生は本当に病気でした。

みなさんもごいっしょにどうぞ。まずは くるみギタ−をお試し下さい。

 

 

ギタ−の塗装

ギタ−の材質のペ−ジに塗装の説明は場違いかも知れません。また、今まで説明して来た様々な木材に比べれば塗装など最後の見映えの問題だけではないかと多くの人も重要視しないことでしょう。

しかし、現実はせっかくの秀作ギタ−も塗装次第で音はかなり左右されることもまた多くの人の予想に反して事実です。重要視して下さい。詳しくはB塗装の違い:セラックかピストルかをご覧下さい。

ギタ−のサイズ・大きさ

誰でも自分の手に合ったギタ−が理想ですが、逆説的発想で弾き難いサイズのギタ−と言う観点から考えてみましょう。

私自身1979年に最初のスペインギタ−を買いました。非常に良く鳴っていたのでほとんど衝動買いでしたが、すぐに後悔する羽目になりました。ネックの幅が広過ぎて弾き難く、手がすぐに疲れてしまうのです。もう少しネックの細いのにすれば良かったとつくづく思ったものでしたが、その同じギタ−が現在は全く手に馴染んでいます。実際ネックの幅を測ってみれば全く普通サイズ(最上部 52mm&12フレット部62mm)で、当初私自身が未熟な故にネックの幅が広過ぎて私には大きなギタ−だと勝手に確信しただけだったのです。

また、ある時明らかにネックの薄いギタ−を手にする機会がありました。余りの弾き易さに驚いたのですが、更に驚いたのはネックの幅を測ってみると普通より4mmも幅広く(最上部56 52mm:12フレット部66 62mm)、弦長も660mmと長目でした。従って、初級者は弾き難い、或は指が届かないとネックの幅が広過ぎるからだと直感的に思い込んでしまうが、実際はネックの太さのせいであると言えるでしょう。そこで、私なりの結論ですが・・・。

弾き難いギタ−の一番の原因はギタ−のサイズではなく弾き手の未熟さの故にそう感じるだけである。それが証拠に有望な小中学生達は大人用ギタ−を難なく弾きこなしていますし、手の小さな女性でもプロはいます。残りがサイズの問題だとすれば、一番の原因はネックが太過ぎることで、以下 弦高が高い(弦張力が強いネックの幅が広い弦長が長いなどの理由が挙げられます。

つまり、上達すれば少々のギタ−の大小は関係なくなると言えますが、やはり初心者は悪い癖が付かない様に自分の手に合った弾き易いサイズを選ぶべきでしょう。

レオ−ナでは日本人の手のサイズを考えた、特にネックが薄めの弾き易いスペインギタ−を用意しています。 

ギタ−のサイズ選択の目安

弦長 660655660mm 大人用普通サイズ

左手を一杯広げて人差し指と小指の先端の距離が16cm以上の人

弦長 645630mm      女性::手の小さい人:子供用サイズ

左手を一杯広げて人差し指と小指の先端の距離が16cm以下の人

指板の幅 最上部52mm 12フレット部62mmが標準サイズ

ネックの太さ やや薄めの方が弾き易い  

弦高 力みながら左手各指で弦を押さえる悪い癖が付くより、特に初心者の内は少々雑音が出ても弦高はやや低めの方が望ましい。ロ−テンション弦を張るなど工夫してみましょう。

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特に初心者の内は指板の幅の狭いギタ−を手にするとかなり弾き易い印象を持つことでしょう。また、フォ−クギタ−出身者はクラシック&フラメンコギタ−を初めて手にすると指板が広過ぎると感じることでしょう。

クラシック&フラメンコギタ−はピックを使うフォ−クギタ−と違って右手指先が直接弦と弦の間に入る必要があります。また、左手も余り弦間が狭いと指の腹が隣の弦に当たって雑音が出ます。従って、一定のネックの幅は必要であり、一概にサイズの小さなギタ−が弾き易いとは言えない面も大いにあります。左手を一杯広げた時の人差し指と小指の先端の距離をお知らせ下さい。アドバイス致します(代表)。